首筋にひんやり冷たい空気が流れると 肩が上がりっぱなしでなんだか気持ちまで力が入る
乾いた空気 白い息 カサカサの手 赤く色づいた子供の頬 霜で凍りついたフロントガラス
夜の空を見上げれば 光り輝く何万もの星の子が小刻みに笑う ー冬ー
でもね ほら 土の上にはもう春が芽吹いていたよ
優しいもえぎ色に染めらせた大地が 私に春を教えてくれる
今年もよもぎを頂きにまいりました♡
茎まで柔らかい新芽を摘んで茹でてペーストにしてよもぎ餅をこしらえる
よもぎを摘み終えたころには 体がポカポカと温かい
冷たい風も切り口からのよもぎの香りをまとうと春風のように穏やかに思える
3升分のもち米を蒸しあげ 餅をつき よもぎのペーストをたっぷりと加える
我が家は本当にたっぷーーり
ひぃおばあちゃんから教わったよもぎ餅は キビ糖もたっぷり
私がちぎり 母と子供たちが丸める 今年は父も参戦して 誰が上手に丸められるかの競争が始まった
でもその勝負にかまってられないくらいの熱さに ただ黙々と餅をちぎる
146個できたよもぎ餅 これをご近所のおじちゃんやおばちゃんに子供たちと持って行くと
寒さで固まった顔中の深いしわがにんまりと横へとのびるのだ( *´艸`)
離れて暮らすお姉やお兄にも段ボールに子供たちが書いた手紙と一緒に送る
ホーホケキョと鳴く鶯よりも早く春を届けたくて
そして私たちも春をいただきます♡
ストーブの上でじっくりと
トースターでもいいんだけどやっぱりこの景色が好きだから
キビ糖入りの餅は、表面を軽く焦がして香ばしくサクッっと焼く
出来立てのもなかのようなサクサクの中には鶯色のもっちもちがびよ~ん
ほんのり甘い♡
熱い熱いと言いながらも湯気を立てるお餅をほおばる
春の香りに満たされた部屋の窓ガラスが白く曇る 指で桜を描いた
毎年 同じことを繰り返す でも毎年 何かが違う それが面白い
今夜はまだ冷え込むから 毛布にくるまって 朝がくるのを待とう
もっちりとした白餅のような肌をした二人の湯たんぽくんたちに挟まれて
今夜もおやすみなさい