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創りてたちの『手』vol.8 みやざき地頭鶏 鶏愛 川野賢一 (Kenichi Kawano)

HARUKA

何よりも大好きなこと“食べること” ・ “作ること”。 おいしいものがあれば、Happyになる*みんな笑顔になる*大事に育てられた野菜も果物もお肉も魚もすべてがご馳走。美味しいものをこれからどんどん紹介させてくださいね★

10月中旬 重く膨らんだ稲穂が弧をかいて秋風に揺れる田んぼではせっせか稲の収穫作業に追われている。

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今年の新米はどんな出来かなぁと食べることばかり考えて車を走らす私の頭にはお米以上に早く味わいたくてたまらないものがある!!

 

たどり着いたのは都城市山田町にあるみやざき地頭鶏(じどっこ)の生産・販売をされている〝株式会社 鶏愛″。待っていてくださったのは8人目の創りて 川野賢一さん

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HARUKA「みやざき地頭鶏の飼育をすることになったきっかけは?」

川野氏 「JA職員だった父は、宮崎県が開発したみやざき地鶏(みやざき地頭鶏の旧名)を皆に伝えていこうと真っ先に飼育に取り組みました。

飼育した地頭鶏をいろんな方に食べてもらうと予想以上に評判が良く、本格的にこの山田の地で生産を開始。

初めは100羽ほどでしたが、お客さんもどんどん増えて鶏舎を広げ飼育数も増やす頃に弟と僕も一緒にやろうということに。

幼い頃からうちは家族と出かけたり、一緒に何かすることを大事にしていたから家族で事業をするのも面白いんじゃないかなって。」

 

 

HARUKA「家族だと逆に言い合いになってしまうことも?」

 

川野氏 「父とも弟ともたまにやりあうこともあるよね。でも想いの根本はみんな同じで会社を盛り上げたいと願うから。

会社を大きくすると家族で団結した気持ちは20年以上たった今でも変わらない。

 

 

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HARUKA「『みやざき地頭鶏』には、全飼育期間平飼いであること、飼育密度は2羽/㎡以下であることなどのブランド基準が定められていますがより良い鶏を育てるために気を付けていることは?」

 

川野氏 「より自然に近い環境で育てる。日当たりが良く風が抜け、水はけが良いこと。

自然の中で育てるということは自然災害を受けやすいというリスクもあるけど鶏へのストレスを最小限に抑えるためそこに重点をおいている。」

HARUKA「自然は恵みももたらしてくれるけど時に大きな敵ともなりますよね。」

 

川野氏 「土砂崩れや台風で大きな被害を受けたこともある。冬場は-5度にもなるし、夏場は西日で温度が急激に上がる。

温度管理を読み違えると鶏は一気に死んでしまう。自然に勝とうと思ってもなかなか勝てるものでもないし、自然に生かされているだと実感するね。敵と見ないで友達になりたい。」

 

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農場にある鎮魂碑 年に一度家族や授業員と慰霊祭を行う

 

HARUKA「おすすめのみやざき地頭鶏料理は?」

川野氏 「せせり肉のシチュー。せせり肉から溶け出す澄んだスープは臭みもなく旨い!胸身のチキンカツも大好きだし、BQQでは僕が炭火焼き担当。子供たちに『お父さんのつくる炭火焼きが一番美味しい』と言われてそりゃぁうれしくないわけがない(笑)。」

(子供さんの話をするときが一番いい笑顔でした( *´艸`))

 

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幾度となく改良を重ねてたどり着いたものが乳酸菌や海藻を加えた独自の配合餌

鶏の独特な臭みが抑えられ脂の色も白く仕上がる

でもこれで完成ではなく 常に試行錯誤しながら改良し、最良を求め続ける

美味しい鶏肉を育てるためには餌は一番重要だから妥協は絶対にしない

 

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<加工品>

数ある加工商品の中でも思い入れがあるのが生ハムとウインナー

 

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鶏業界では需要が落ちる胸身を活用した商品を家族総出で商品開発に取り組んだ

未知のものだから不安もあったがやってみないとわからない、ならやろうと弟も背中を押してくれた

商談会では、家族皆で完成させた商品だという想いで一段と肩に力が入った

 

 

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すべて自社で吊り下げ外剥ぎ法(肉を剝いだ後に内臓物を取り出すことで生肉への汚染を防ぐ解体法)で解体

 

この美味しさをどう表現するかしばらく迷ったが、最適な言葉が出てこない

言葉を探すよりも、ただただじっくりとこの旨さを堪能したくなるのだ

 

 

川野 賢一(S48・5.27 43歳)

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子どもの頃の夢

小学校の卒業文集には〝中森明菜のマネージャー″

高校の頃は大好きなハンドボールを教えたいと体育教員を目指し、福岡の教育大に進学

 

これからの夢・目標・やりたいこと -「都城に鶏愛あり」と-

会社を大きくし、後世に残せるものにしたい

ここの鶏が一番美味しいよねって喜んでくれる人を増やしたい

みやざき地頭鶏を盛り上げ、名古屋コーチン・比内地鶏・薩摩地鶏 日本3大地鶏に名をならべられるように食べて笑顔になってもらえる地頭鶏を育て続ける

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宝物 -子どもたち 家族―

子供たちにはやりたいことをさせてあげたい 甘やかすわけではない

そっと見守って、しっかりと子どもの成長を見届けていこう

子どもたちの成長が何よりも楽しみで

子どもたちとの触れ合いが何よりものリフレッシュなんだ

 

感謝している人 -父親―

父への想いは感謝であり尊敬

幼い頃にはわからなかった でも今、同じ仕事を一緒にすることで分かったことが山ほどある

父はたくさんの苦労を乗り超え、この鶏愛を僕たち息子に残してくれた

みやざき地頭鶏を生産する農家がより生産しやすくなるよう組合の理事長を務め奮闘してきた

父にとってこの仕事は〝天職″ではなかろうか

多分、父が生きているうちは面と向かって言うことはできないけどやっぱり一番感謝しているのは頑固者のオヤジだ

 

良きパートナー ―弟―

兄弟で会社をするとうまくいかないと言われることもあるがうちはうまくやっていけると思う

弟がいないと困るし たぶん僕がいないと弟も困るだろうし

お互いをお互いが必要としている どちらが欠けてもいけない

兄弟でもあり同じ立場で相談しあえる良きパートナー

 

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ーつくりてへ message ー

農家でもなんでも親がやってきたものを継ぐというのは大変で2代目というのは周りの目も厳しくなる。でもそれを乗り越えられる環境を整えることができればこれから先何代も続いていけるだろう。

今、農業は生産だけにとどまらず加工や販売ができる時代にきた

自分たちでなんとかできる時代だ。

農業は敬遠されがちだけど、この地は農業なくして成り立たない。

自分も何度か立ち止まりそうになった。でもちゃんと先を見て学び、考えることができればきっと見いだせるものがあるから。

諦めないでほしいと伝えたい。

 

 

 

株式会社 鶏愛 (鶏愛直売所)

住所|Address 〒889-4601 宮崎県都城市山田町山田4645-1
電話|Tel 0986-64-2758
営業時間|Hours 営業時間 : 10:30〜18:00
休日|Holiday 日曜日
ホームページ|web http://www.miyazaki-keiai.com/index.html

※情報が変更になっている場合があります。

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