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Be Happiness(ビィハピ)  >  タノしむ  >  human  >  vol.4 永瀬正敏写真展 Memories of M~ Mの記憶~開催記念インタビュー

永瀬正敏 俳優 /写真家

永瀬正敏さん俳優30周年記念興行新世紀映画『彌勒 MIROKU Film orchestra ver. in 宮崎』開催Special インタビューはコチラ▶

永瀬正敏さん カメラを構える

HUMAN VOICE 『永瀬正敏』

永瀬正敏写真展 Memories of M~ Mの記憶~開催記念インタビュー

今回の写真展、LIVE、映画祭、彌勒を通して、宮崎の人にこういう可能性もあるんだって感じてほしくて。だから僕としては満員にしたいんです!

写真家として20年以上のキャリアを持つ永瀬正敏さん。今回みやざきアートセンターで開催される写真展は、写真家としての集大成とも言えます。
宮崎をイメージした写真、県内全域で撮影した人物・風景等の写真を中心に展示され、今まで撮りためた国内外の風景や各界の著名人がモデルの写真なども多数展示されています。
大型の個展としては九州初の開催となる写真家・永瀬正敏さんの展覧会。
その魅力、そして永瀬さんの故郷宮崎、都城への思いを伺いました。

ー今回宮崎をイメージして写真を撮られたわけですよね?ー

やっぱり宮崎で写真展をやらせてもらうっていうので、会場に入ってすぐにあるのがにぎっている『手』なんですけど、あれウチのばあちゃんの手なんですよね。
あれ撮ってすぐに亡くなったんですけど、そこからはじめたんです

ー今回宮崎を3ヶ月にわたり撮られたわけですが、写真を撮る前、撮り終わった後とで宮崎の見方が変わりましたか?ー

こと都城については、ここ何年か3年くらい帰れていなかったですが、今回写真を通して都城をみるっていう作業をしたときに愕然としましたね。
あるべきところにはあるものがないし、大丸はないし、僕らの青春のビッグストリートだったわけで、それがシャッターがばーっと閉まっているし、郷愁というか…
本当、愕然としましたよね。
旧市民会館もそうですよね。
新しく変化していくことは実にいいことなんですが、やっぱりサビシイ気分になりますよね。
マチいくぜ!って言ってたのに。マチって…
まぁ思い出がいっぱいつまっている場所だし、友達の家もいっぱいあったからそれがことごとく変わっていたのは寂しかったですね。

永瀬正敏写真展

県北の方は逆に新鮮に感じましたし、宮崎って広いんだなって…
だから良かったです。自分にとっても。
もともとモノクロが好きでモノクロを通しての中に色が見えてくる、メインビジュアルの女性2人を撮らせてもらったのは延岡だったのですが、台風のなかでとったので、最悪だったんですけど。
写真を通して見ていると、それぞれにちゃんと色が…ブルー、グリーンというかグラデーションがあるっていうのがあって、やっぱり宮崎の海は誇っていいんだなとか、山に行っても緑の度合いがちょっと違う。
そういう意味で本当美しいマチだなって思いました。

宮崎のイメージって誰に聞いても南国で、太陽さんさんで。
そういうイメージ。でも、そこに住んでいるとそこだけじゃないよ…
色んな部分を持っているんだというところをメインビジュアルで表現したかった。

ーメインビジュアルの写真から宮崎の女性の力強さを感じられましたが…ー

昔でいう九州男児と呼ばれる人達がたくさんいますけど、南九州の女性が。
ちゃんと男の人をたてているんですよね、三歩下がって、はいはいっていいながら男の人をたてていたって。
九州女子の力強さとか、よく考えたら南九州の女子がすごいんですよ!

永瀬正敏 カメラを構える2

ー写真家と俳優2つの顔を持つ永瀬さんですが…永瀬さんにとってそれぞれどういった意味を持つ?ー

写真を撮っていて、一番の違いはスタッフの気持ちがよくわかりましたよね。
役者は本当、守られているんだなっていうのが。現場では色んなスタッフの方に守られている存在なんだなって。
写真を撮るという行為はスタッフ側にまわるようなものなので。海象監督も言われていましたが、映画って一枚の絵をみるような。
そういうものだってありましたけど、もともと古い人達は映画のことを映画って言わずに写真っていいますからね。
写真が連なって動いているのが映画なので、ある意味いとこ同士のようなかんじではあると思うんですよね。
両方あってちょうど自転車の両輪がまわるようなかんじに自分の中でなっていて。一生懸命写真の方も頑張っているんだけど。
まだね、役者が写真を撮ってる…って一個つくので、早くそれを忘れてもらうくらいになりたいですよね。
芝居をやっている時は役者、写真を撮っている時はカメラマンって…言ってもらえるように頑張りたいなって思っています。

永瀬正敏写真展 Memories of M~ Mの記憶~

ー地元の宮崎で発信したいことが今後ありますか?ー

不運が続いたのでね、楽しいことをやりたいですね。
一年を通して色々と。泉谷さんにはすごく感謝していて。夏は泉谷さん、秋は…
って続いて行く何かが出来たら…

なんせね〜あそこの通りをどうにかしたいですよね!
可能性としては色んな人に協力が必要ですし、市の方にも協力が必要なんですけれども、宮崎県全体、特に都城を中心として、宮崎県全体が瀬戸内芸術祭の直島みたいな風になればいいなと思っているのですけれども。
実際瀬戸内芸術祭にいかしていただいて色んなところで展示されているところをみて、何が良かったって、定年したおじさんおばさん達が、一つの部屋をまかされていて、ものすごく嬉しそうにツアーで来ている方達に対応されているのですよ、ここに書いているこの絵は日本人の○○さんという方が書いていて、ここがねっ…
て。説明するのが、生き生き嬉しそうなんですよ!
誇りに思っているというか…そういう風になっていけばいいなっておもっているのですけれども。

シャッター閉まっている一つのブースが、今回やらしてもらった荒木さんのインスタレーションのブースになっているとか、もう一個は例えば蜷川実花さんの写真が見れるとか、こっちには草間彌生さんの作品がかざってあるとか。

ぜーったい1人じゃ出来ないし、それこそ行政の方に協力してもらわなきゃいけないし、色んな方に協力してもらわなきゃできないですけど、観光があまりないわけじゃないですが、都城のまちは。
でも、瀬戸内だってそんなに観光があるわけじゃないのに、年間90万人の人が世界中から人がくるって言うのは、それだけでもね。そうするとちょっとオモシロいことが今後できたらいいなって…色んな方の力を借りてって思いますけど…
元市民会館もあんなにボロボロだけど、すごい人達がライブやってるとか…
そういうきっかけに今回がなればいいと思いますね。

なんかもったいないっていうか、昔のキラキラした感じをもう一回というか、まんまでいいんでね。そこを活かして何かをやるってことができれば
海象さんとか皆さんに協力して頂いたりとか、映画をやっていたりとか。
色んな風に世界に発信していって、こっち側に新幹線が通ってくるかもしれないしね!
でも1人じゃできないんですよね。

永瀬正敏

ー写真展について宮崎都城の方へメッセージをお願いしますー

宮崎出身の人達すごい人がいっぱいいるので、宮崎を誇っていいと思うんですよね
一過性で終わるってことだけが嫌なので。

今回開催することで、もりあがってほしいですね。是非足を運んで頂いて、感じて頂きたいですよね。写真展もそうですし、映画祭もそうですし、彌勒もそうですし。
せっかく機会があるんだったら、見ないより見た方が得じゃん!くらいの軽いくらいで。遊びにいくよ!くらいで。
難しいもん見ようとか、芸術を吸収するぜみたいな感じでじゃなくて、オモシロそうなのやってんじゃん、ちょっと行ってみっかって位の感じで。きてほしいですね。

とにかく本当にね。色んな人の力を借りて、色んなアーティストさん、今回ARAKIさんもそうですし、堺さんもそうですし。本当に素晴らしい日本の器に収まらないアイディアセンスをもった人達の作品を、高いところにおいて見てもらうのではなく、本当に近いところで難しく考えないで身近に感じてもらえる展示だったりとか、皆と言ってたんですけど、何処に出しても恥ずかしくない展示をしたつもりなんですよ。なのでちょっとオモシロいものを感じにきてもらえたらいいなって。
あと今回は、この写真は宮崎県何何町とかあえてかいてないんですよね。
どこかな?って思って想像がわくかなって、関之尾の滝もあるけどいつも見るパンフレットのかんじではないので、なんかそれを発見しに来てほしい!
すごい思い入れがつまった作品なので、本当にきてほしいですね、それだけですね。
本当来てほしい。
ちょっと遠いけど来てほしいって思います!

永瀬正敏写真展 Memories of M~ Mの記憶~

永瀬正敏(Nagase Masatoshi)/俳優・写真家 宮崎県都城市出身。
「隠し剣鬼の爪」「ミステリートレイン」「私立探偵濱マイク」「スマグラー」「毎日かあさん」等々、国内外の映画を中心に、今年2013年2月でデビュー30周年を迎えた俳優。
写真師の祖父をもち、戦後の混乱期にカメラを騙し取られ、写真師の道を断念せざるを得なかった、その祖父の意思を継ぐべく、現在俳優業と共にカメラマンとしても精力的に活動中。

【永瀬正敏写真展 Memories of M~ Mの記憶~基本情報】

2013年12月14日(土) ~ 2014年1月19日(日)
10:00~18:00 (入場は17:30まで) ※休館日12/29~1/2
金・土は10:00~19:00 (入場は18:30まで)
料  金:一般 800円、 小中高生 600円、 未就学児は無料
会  場:みやざきアートセンター

【宮崎キネマ館連動企画!】
Masatoshi Nagase Film Festival in Miyazaki ~永瀬正敏特別映像祭〜

永瀬正敏が出演したCM作品や未公開映画など、今では観ることのできない貴重な映像作品を日替わりで上映いたします。

上映内容・時間はこちら→宮崎キネマ館HP永瀬正敏特別映像祭について
会  期:平成25年12月14日(土)~平成26年1月19日(日) ※12/31は上映なし
時  間:午後6時20分前後
会  場:宮崎キネマ館(宮崎市橘通東3-1-11アゲインビル2F)
料  金:1,000円

【アーティスト・コラボレーション】
~中村達也×黒田征太郎×永瀬正敏~specialライブ【路地裏の足音】

即興で奏でられる中村達也氏のドラムに合わせ、
特別にプリントされた永瀬の写真作品の上に、黒田征太郎氏がライブペインティング!
日  時: 2014年1 月11日〈土〉 20:00~(開場:19:00)
会  場: みやざきアートセンター 4階・アートスペース1
料  金: 一般3,800円、高校生以下2,800円(未成年者は親の同伴、又は許可が必要)
詳細はこちら→みやざきアートセンター

俳優 /写真家 永瀬正敏 × 映画監督 林海象 彌勒   MIROKU film orchestra ver.ビィハピ独占インタビュー

編集部より一言…

世界へ向け発信されている永瀬さんから見た宮崎を聞かせて頂き、当たり前すぎて意識していなかった宮崎の自然や温かさ素晴らしさを再認識出来ました。自分が宮崎に生まれたことに改めて感謝だと。
また、今回お話を聞かせて頂くなかで自分自身の人生観やものの見方に新たな世界観が加わり、今後の可能性が広がったように感じました。
写真展やイベントを体感することで見ている方の価値観世界観が変わってくるのではないかととてもワクワクします。
たくさんの方とこの体感を共有することが出来たら…宮崎、都城の底上げになる気がしてなりません…
この記事に目を通してくださり、何か感じていただき、写真展やイベントに足を運んで頂いた方の可能性が広がることを心から願っています。
今後の永瀬さんのご活躍、楽しみにしております。 Interview by Be Happiness

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